それは光彩を放つ1000000℃のコロナ

砕けた魂の衝撃波
爆発による温度上昇

僕らがこの場所に集ったゆえの
泣きじゃくった昨日を熱の中に葬るための
僕らの間にある愛を確かめるための

超高熱

それは色彩を穿(うが)つ1000000℃のコロナ

僕たちは昨日までの日々に
何を残してきただろう

相変わらずの日々をすごしていたか
惹かれ合う痛みに泣いていたか
叶わぬことを知りそめたか
世界に騙されたか
自転車で駆け抜けたか
愛を知ったか
夢に啼いたか
言葉に散っただろうか

愛していると言っていたか
諦めずに言っていたか
それとも
もう言うのをやめてしまったか

それは僕らのコロナ
ここに集った魂の光輪

涙を流すことをやめていないか
傷を舐め合うことに疲れてしまったか
別れを受け入れているか
痛みに喘いでいるか

それでもなお
ここにこうして集うことに
何の意味があるというのか

僕らのコロナの光の中で
じゃれ合うことに必死だった
過ちのように並んだそれを
誇りに思えるか

それは閃光に痛む1000000℃のコロナ

僕らがそれぞれの痛みと
哀しみと
許しと
胸の疼きと
ほんの一握りの優しさが
溶け合って生まれたコロナ

僕らはここで
まだ叫ぶことをやめない

それは光彩を放つ1000000℃のコロナ

何も持たない僕たちのささやかな融合
ひとつひとつの傷跡を
僕ら溶かし合って作ったよ