まっさらなところから始められるわけもねぇ
失敗と芥と挫折の茅野から
朽だら野なんてかっこつけるような正当性もなく
もしそれが邪魔だって言うんなら
切り払うなり焼き尽くすなりして
そっからやり直すより他はない
抜いた端から生えてくるんでも
どうせ目の前のひとつを摘まない正当性だってないさ
何もねえってんなら
せめて負けることくらい
鮮やかにやってみせろよ
敗北のひとつさえままならず
そこですら一等賞に到底及ばないことが
明々白々だとしても
無様に負けるにしたって
軽やかに素知らぬふりで
作り笑いでこなしてみせろよ

この国は
気のないふりが精一杯の敗北を
瞬間の残り香を
生きるにも満たない生き方の果てで
どうにかこしらえた作り笑いを
ただひたすらに歓迎するよ

最初の最初から
どんなにか浴することがかなっていて
それでいてろくなもんを手にしてないなら
喪失なんて知れたもの
嘆くことさえ僕らの持ち物じゃない
何の正当性もなく
それでなお
どうにか負けることを
殲滅的な派手さでもって
見事にやってのけろよ

終わりでも始まりでもない
続きの中の続きから
激賞ものの帰結点まで
負けて負けて負けて
負け抜くことを
揺るぎない流儀にしてみせろよ

生きるにも満たない生き方の果てで
きみがどうにか笑みをこしらえる
それさえ失敗してみせてくれるかもしれない
何にせよ驚天動地の結末までに
散りばめられる
僕らのささいな反抗心で
積み上げた国に
どんな勝ち目だってあるはずもなく
間違いなく負けるだろう
笑ってみせるさ
笑ってくれよ