全然いい言葉なんか見つからないから
意味もなくさまよってみたりするけれど
ここはどんな散歩道？

ここに海はないけど
打ち寄せる波音は何だろうか
もしかしてきみの心臓の音だったりしないだろうか
僕はもうきみを追いかけることをやめ
ふと探したりさえしないけれど
もしかして心音だったりはしないだろうか
ここはどんな海岸線？
きみに会える？
まさかね
きみを追い求めたりしないよ
僕はまだきみに会いたくはない
波の向こう側には天国があるかもしれないけどさ
もう少しここでねばっていたいよ
そもそも、天国にきみはいないだろ
間違いなく地獄行きだったと思うし
そうでなくても
きみは天国行きを拒否しただろうと、ね

ここはどんな散歩道？

向こうには要塞があってさ
近付けやしない
でも家にも帰れないから緩衝地帯にいる
この空き地は誰のためにある？

民家では誰かのハッピーバースデイを祝っているけど
僕はきみの誕生日を知らない
命日だけ知ってるけどさ
そんなもんに固執する僕は責められるだろ？
だから忘れたふりをするよ
何も覚えてないから
ますます目的地を見失うよ
白い地図なんて聞こえはいいけど
ここに息づく雑草の強さにはかなわないよ

ここは誰のための緩衝地帯？

行き場を失った誰かのためにあるってんなら
僕はここを手放したいよ
さあ　どこへ行こう？

ここはきみのための空き地？

さんざんさまよった僕は
誰かの家には帰れないし
僕の家なんてそもそもないけど
きみのところにだけ帰るよ
待っててよ